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@Christy

NO.400
平成19年7月14日
July 14,2007

● 相田みつをさん からのメッセージ
      (英文校閲:Frances Ford)



あとじゃ
できねんだよ
なあ
いまのことは
いましかできぬ

You cannot do it later on;
it is only at this moment that you can do
what you should do now.



入力不力:
りきんだらダメ
たるんでもダメ
ちからをいれて
りきまず
それがなかなか
むずかしいんだ
よなあ

Strenuous Effort Without Overexertion:
Neither overtension nor overrelaxation is good;
put strenuous effort into what you do,
but don't overexert yourself.
And yet, this is not so easily accomplished, isn't it?



その
ままで
いいがな

All's right with you
as you are now.



いまが
大事

Now is important.



アノバチ
コノバチ
思い当たる
バチがいっぱい
それでもまだ
天がわたしを
生かして
くれる

With that evil-doing
and this wrong-doing included,
I recollect I have done evil after evil,
which may well bring heavenly punishment on me;
and yet heaven lets me live.


● 文頭から読む 「物語の英語」(2)


-----------------------------------------------------------
Then the snow came, and after the snow came the frost. The street
looked as if they were made of silver, they were so bright and
glistening; long icicles like crystal daggers hung down from the
eaves of the houses, everybody went about in furs, and the little
boys
wore scarlet caps and skated on the ice.   
       (Oscar Wilde: "The Happy Prince")
------------------------------------------------------------

 (説明)
Then the snow came, /and after the snow /came the frost.
「それから雪の到来となり/ 雪のあとに/やって来たのは凍りつく寒
さでした」

(倒置構文と言われる語順になっていることに注目して見る)

The street looked as if they were made of silver, /they were so
bright and glistening; /long icicles like crystal daggers/
hung down /from the eaves of the houses, /
everybody went about/in furs, /and /the little boys
wore scarlet caps /and skated on the ice.
「街はまるで銀で造られているかのように見えました/ 街はまこと
にきらきらして輝いていたのです/ 水晶製の短刀みたいな長々とした
氷柱(つらら)が/ ぶらさがっていたのです (どこに? と直後発想しな
がら読み進んでゆくようにする) /家々の軒先からです/みんな行き来
していました/ 毛皮を着て/ 更に言えば/ 幼い男の子たちは深紅色の
帽子をかぶって氷の上をすべっていました(というほどに寒い冷たい
時期だったのです)」

----------------------------------------------------------
The poor little Swallow grew colder and colder, but he would not
leave the Prince, he loved him too well. He picked up crumbs
outside the baker's door when the baker was not looking,
and tried to keep himself warm by flapping his wings.
But at last he knew that he was going to die.
He had just strength to fly up the Prince's shoulder
once more. "Good-bye, dear Prince!" he murmured, "Will you let me
kiss your hand?"        (Oscar Wilde: The Happy Prince)
----------------------------------------------------------

(説明)
The poor little Swallow @grew colder and colder, /but he Awould
not leave the Prince, /Bhe loved him /Ctoo well.
「かわいそうに その小つばめは @ますますこごえそうになってき
ました/ でも王子の元から A飛び去ろうとはしませんでした, /B王
子が好きだったのです/ Cそれもいいつくせないくらいに です」

(英文のなかの代名詞は、日本文ではできるだけ名詞に転換して意味を
おさえてゆく。それが英文マインドを適確にとらえるということにつ
ながる。英文中の形容詞をとらえてゆくには、日本語の発想では副詞
の感覚でとらえなおしてゆくとよい場合も多々ある。ここの文頭の
poor は「かわいそうなつばめ」のようにとらえないで、「かわいそうな
ことに」というような感じでとらえてゆく、つまり、副詞的な感覚でと
らえてゆく)

He picked up crumbs /outside the baker's door /when the baker was
not looking, /and /tried to keep himself warm /by flapping his
wings.
「小つばめはパン屑をついばみました/ パン焼き店戸口の店先で/ そ
このパン職人が見ていないすきに/ さらに/ (小つばめは) 自分の体を
なんとかして冷えこませないようにしようとしていました/ (その手段
は)自分の羽をパタパタさせることだったのです」
But /at last/ he knew /that he was going to die.
「しかしです/ ついに/ 悟りました/ もうすぐ死ぬのだな、と」

(butは「逆接」を示す標識である。文の流れが反転することを示す信
号である。作者は今まで述べてきた内容とは対照的な内容を述べたり
本音本心を披露し始めたりする)

He had just strength /to fly up the Prince's shoulder once more.
 「つばめにはまあなんとか力はありました/ 王子の肩の上に舞い上が
る力ぐらいは/ もう一度だけ舞い上がる力ぐらいは」

"Good-bye, dear Prince!" he murmured, / "Will you let me kiss your
hand?"
  「『さようならいとしい王子様、お手にキスさせていただいてよろし
いでしょうか』と小つばめはささやきました。

(英語と日本語との引用符の使い方に上記のような差があることに注目
する)

(全訳)
  「かわいそうにその小つばめはますます凍えそうになってきました/
でも王子の元から飛び去ろうとはしませんでした/王子が大好きだっ
たのです/それも言い尽くせないくらいに」
「小つばめはパン屑をついばみました/パン焼き店の店先で/ここのパ
ン職人が見ていないすきに/さらに/ (つばめは) 自分の体をなんとかし
て冷え込ませないようにしようとしていました/自分の羽をパタパタ
させながら」
「しかしです/ついに/悟りました/もうすぐ死ぬのだな、と」
「つばめにはなんとか力はありました/王子の肩の上に舞い上がるぐら
いの力なら/もう一度だけ舞い上がるだけくらいなら」
「〈さようなら、いとしい王子様、お手にキスさせていただいてよろ
しいでしょうか〉と小つばめはささやきかけました」

Sir Isaac Newton was a great thinker. No other man of his time
knew so much about the laws of nature; no other man understood the
reasons of things so well as he. He learned by looking closely at
things and by hard study. He always thinking, thinking.
Although he was one of the wisest men that ever lived, yet he felt
that he knew but very little. The more he learned, the better he
saw how much there was still to be learned.
   (Sir Isaac Newton and the Apple)
--------------------------------------------------------------------

 (説明)
Sir Isaac Newton was a great thinker.
「アイザック・ニュ−トン郷は偉大な思索家でした」

No other man of his time knew so much /about @the laws of nature;
/no other man understood /Athe reasons of things /so well as he.
 「ニュートンの(生存時の)頃 ニュートン以外の人はだれもあまり知
らなかったのです/@自然界の法則について/ (ニュートン以外の)ほか
の人は 分からなかったのでした/ A物事の道理が です/ ニュートン
(がわかっていた)ほどに十分には (分からなかったの)です」

(@を言い換えたのがAである、と考えればよい。バリエーション表現
を見抜けるようになると、英文マインドが透明に見えて来る。英文マ
インドの流れのなかでは、同一の言葉の繰返しは嫌われる。日本語の
なかでは同じ言葉が幾度繰り返されても苦にならない。英語と日本語
はこの観点からみると対照的である)

He learned / {@by looking closely at things /and /Aby hard
study}.
「彼は学んだのです/その手段は{@とA}でした」

(and が来たら何と何とを連結しているのかを見抜いてゆく。ここでは
@とAである。「事物の注視観察によって」と「熱心な研究によって」と
が連結されている)

He was always thinking, thinking.
「彼はいつも思索に思索を重ねていました」

@Although he was one of the wisest men that ever lived, /
yet he felt /that he knew but very little.

(@は少し長い「文頭の副詞節」である。「譲歩」を表す信号がalthough
である。「ニュートンは、偉大な人ではあったのではあるが、それでも
---であったのだ」ということを言い始める「譲歩信号」である。文頭に登





場する副詞、副詞句、副詞節は、すべて広い意味では、「副詞」の役目
をしている。文頭に登場する広義の副詞を一括して「文頭副詞」として
とらえてゆくとよい。「文頭副詞」がどんな信号を出しているのかをと
らえてゆくと文の流れが鮮明になる。この信号をウォッチしていると
「さあ、ここから作者は何を言い始めるのかということを予測すること
ができる。これができるようになると、文頭からの読みはますます滑
らかになってゆく」

 「ニュートンは最賢人の内のひとりではありましたが/それまでに仮
にも世を過ごした最賢人の内でのひとりではありましたが/それでも
自分では気づいていたのでした/分っていることなんてほんのちょっ
ぴりなんだと」

The more he @learned, /the better he Asaw /how much there was
Bstill to be Clearned.
「ニュートンは自分が(自然界を)@知れば知るほど/ますますはっき
りとAわかってきたのです(何が見えてきたのだろうか、と直後発想し
ながら読み進んでみるとよい) /Bこれから先Cつきとめられねばなら
ないどんなにか沢山のことが存在しているのか(ということがです)」
 
 (ここでのlearn の意味は「(自然を)学ぶ」の意味であるが、もう少し厳
密に言えば「自然界を知り突き止めてゆく」という意味。Aのsee は会
話でよく使われる"I see."=「わかりました」 のseeであると考えればよ
い。このseeの意味は、見えているものが自己の内奥に入り込んでくる
ことによって〈分かる〉という境地に達する、と考えることによって
この言葉の意味をよく理解できる。これに対してlook (at)の方は視線
が外界に向かうので「(一点を)注視する」という感覚になる。

(全訳)
「アイザック・ニュートン郷は偉大な思索家でした」
「ニュートンの(生存時の)頃、ニュートン以外の人はだれもあまり知ら
なかったのです/自然界の法則について/ また (ニュートン以外の)ほ
かの人は分からなかったのでした/物事の道理が/ニュートン(がわかっ
ていた)ほどに十分には(分からなかったの)です」
「ニュートンは学んだのです/その手段は〈事物の注視・観察〉と〈熱
心な研究〉でした」
「彼はいつも思索に思索を重ねていました」
「ニュートンは最賢人の内のひとりではありましたが/ それまでに仮に
も世を過ごした最賢人の内でのひとりではありましたが/それでも自
分では気づいていたのでした/ 分っていることなんて ほんのちょっ
ぴりなんだと(いうことに)」
「ニュートンは自分が(自然界を)知れば知るほど/ ますますはっきりと
わかってきたのです/これから先、突き止められねばならないことがど
んなにか沢山、存在しているか(ということが)」 

--------------------------------------------------------------------
There were once six blind men who stood by the roadside every day,
and begged from the people who passed. They had often heard of
elephants, but they had never seen one; for, being blind, how
could they? It so happened one morning that an elephant was
driven down the road where they stood. When they were told
that the great beast was before them, they asked the driver
to let him stop so that they might see him. Of course they
could not see him with their eyes; but they thought that by
touching him they could learn just what kind of animal he was.     
                                          (The Blind Men and the
Elephant)
--------------------------------------------------------------------

(説明)
There were once six blind men/ who @{stood by the roadside every
day}, /and A{begged /from the people who passed}.
「昔のことですが目の不自由な人が6人いました/道端で毎日立って
いた目の不自由な人でした/そして物乞いをしていた目の不自由な人
でした/通りがかった人々から物乞いをしていたのです」

(andが来ているから何と何とが連結されているのかを確認しておく。
ここでは@{     }とA{      }である)

(関係詞が登場する文の文頭読みはなかなかに難しい。「名詞もしくは
代名詞の直後に接触する後置の形容詞(広義)」という流れは日本語には
存在しない流れである。日本語では形容詞(広義)は名詞や代名詞の上
流側に来る。英語のリズムの中では形容詞句も形容詞節も名詞や代名
詞の下流側に来る。「英文では名詞や代名詞の下流側に形容詞(広義)が
来る」のだ、ということをはっきりと意識してゆく。英文におけるこの
リズム感を体得してゆくことは英文の文頭読みにとってきわめて大切
なことである)

They had often heard of elephants, /but they had never seen @one;
/for, A{being blind}, /how could they? 
「この目の不自由な人たちはよく象について耳にしていました/ しか
し@象を見たことはありませんでした/というのはA{目の不自由な人
でしたから} 見ようにも見られなかったわけです」

It so happened one morning /that an elephant was driven /down the
road where they stood.
「たまたまある朝こういうことが起きたのです/象が一頭御される
[追いたてられる]ということが/この目の不自由な人たちが立っていた
道路に沿ってです」

When they were told that @the great beast was before them, /they
asked the driver to let @him stop /Aso that they might see
@him.
「あなたたちの前に例の巨大な動物がいますよ、と目の不自由な人た
ちが言って聞かされたとき/目の不自由な人たちは御者にその象を立
ち止まらせるようにと頼みました/(その目的は)目の不自由な人たちが
その象(の正体を)理解することができる(かもしれない)ためにです」

(@はelephantのバリエーション表現である、ということを押さえてゆ
く。Aのso thatは目的を述べ始める「信号」であると考えて意味を押さ
えてゆく。そうすれば返り読みでなくて、文頭から順送りに素直に意
味をとらえることができる)

Of course /they @could not see him with their eyes; /but they
thought /that by touching him /they could learn /Ajust what kind
of animal he was.
「もちろん/目の不自由な人たちは象を自分の肉眼で@見る能力はあ
りませんでした/しかし目の不自由な人たちは考えたのです/象にさわ
れば/わかるのではないだろうかと/象がどんな種類の動物であるAか
くらいは」

(全訳)
「昔のことですが目の不自由な6人がいました/道端で毎日、立ちつく
していました/物乞いをしていたのです/通りがかった人々からですが」
「この6人はよく象のことについて耳にしていました/ しかし象を見た
ことはありませんでした/というのは、目が不自由でしたから見ように
も見られなかったわけです」
「たまたまある朝こういうことが起きました/象が一頭 御されてやっ
てくるということが/6人が立っている道路に沿ってです」
「みなさんの前にいま巨大な動物がいますよ、と言って聞かされたとき
/6人は御者にその象を立ち止まらせてくれとせがみました/ (その目
的は)この目の不自由な人たちがその象(の正体を)理解することができ
る(かもしれない)ためにです」
「もちろん/この目の不自由な人たちは象を自分の肉眼で見る能力はあ
りませんでした/しかし考えたのです/象にさわれば/わかるのではない
だろうかと/象がどんな種類の動物であるかくらいかは」

--------------------------------------------------------------------
A young man whose name was Pythias had done something which
the tyrant Dionysius did not like. For this offense he was dragged
to prison, and a day was set when he should be put to death. His
home was far away, and he wanted very much to see his father
and mother and friends before he died.     (Damon and
Pythias)
--------------------------------------------------------------------

(説明)
A young man whose name was Pythias/ had done something which
the tyrant Dionysius did not like.

(学校文法で五つの文型を習う。この五つの文型は、S+V, S+V+C,
S+V+O, S+V+O+O, S+V+O+C である。ここに、Sは主語、Vは動詞、C
は補語、Oは目的語である。これを見ている限りでは、英文ではどの
文型においても、主語が来てすぐに動詞が後続するように感じられる。
しかし、現実の英文に直面してゆくと、SとVとがずいぶん離れている
場合の多いことに気がついてくる。Sの後方にはこのSのことを説明す
る後置の形容詞(広義)が接触してくることを認識するようになる。こ
れが普通の英語のリズムである。S が来て次には後置の形容詞(広義)
が来てSの説明をする、それからやっとそのS がどうなったとか、ど
うなっているということを述べるV (述部ないしは述語動詞)が来る。
この流れが英文の典型的なリズムである。このリズムがとらえられる
ようになると、英文の文頭読みはおおいにさえてくるようになる)

「ある若者がいまして(S)/その名前がピシャスであった若者のことで
すが(後置の形容詞)/あることをやってしまいました(V)/暴君のディオ
ニシウスが気にいらなかったあることを です」

(which 以下もsomethingに直後接触している。ここも somethingの内
容を説明している後置の形容詞である)

For this offense /he was dragged to prison, /and a day was
set/when
he should be put to death.
「王のご機嫌を損じたために/ピシャスは牢にひきずって連れて行か
れました/そして日が設定されました/ピシャスが死刑に処せられる日
が です」

His home was far away, /and he wanted very much to see his father
and mother and friends /before he died.
「ピシャスの故郷はずっと遠方にありました/ピシャスはぜひとも父
母友人に会いたかったのです/死の前に」

(全訳)
 「ある若者がいまして/その名前がピシャスであった若者のことです
が/あることをやってしまいました/暴君のディオニシウスの気にいら
なかったあることを です」
「王のご機嫌を損じましたので/ピシャスは牢にひきずって連れて行か
れました/そして日が設定されました/ピシャスが死刑に処せられる日
が です」
「ピシャスの故郷はずっと遠方にありました/ピシャスはぜひとも父母
友人に会いたかったのです/死の前に」

--------------------------------------------------------------------
The north wind was rushing along and blowing clouds as he
passed.
"Who is so strong as I?" he cried.
"I am even stronger than the sun."
"Can you show that you are stronger?" asked the sun.
"A traveler is coming over the hill," said the wind.
"Let us see which of us can first make him take off his long
cloak. The one who succeeds will prove himself the stronger."
The north wind began first. He blew a gale, tore up trees, and
raised clouds of dust. But the traveler only wrapped his cloak
more closely about him, and kept on his way.
Then the sun began to shine. He drove away the clouds and
warmed the air. Higher and higher he climbed in the blue sky,
shining in all his glory.
"What a fine day we are having after the blow!"
said the traveler as he threw off his cloak.
                                          (The Wind and the Sun)
--------------------------------------------------------------------

(説明)
The north wind was rushing along /and blowing the clouds /as he
passed.
「北風が烈しく突き進んでいました/そして雲を吹き飛ばしていまし
た/その北風が通り過ぎて行く時に です」

"Who is so strong as I?" he cried.
「だれが俺ほど強いだろうか、と北風は大声で言いました」

"I am even stronger than the sun."
「俺は太陽よりもぜったい強いぞ」

"Can you show/ that you are stronger?" asked the sun.
「〈君は証明出来るかい/君の方が強いってことを〉と太陽が尋ねま
した」

"A traveler is coming over the hill," said the wind.
〈旅人がひとり丘をこえてこちらへやって来るね〉と北風が言いまし
た」

"Let us see /which of us can first make him/ take off his long
cloak.
「ひとつ見てみましょう/ 我々の内のどちらが最初にあの旅人にさ
せることができるのかを/あの旅人が自分の長いマントを脱ぐことを
させられるかをね」

The one who succeeds will prove himself the stronger."
「首尾よく成功した方が(二人の中では)強い方だということを証明
することになる」

The north wind began first.
「北風が先に始めました」

He blew a gale, tore up trees, and raised clouds of dust.
「北風は疾風を吹きつけたのです、樹木を根こそぎにしました、たく
さんの埃を巻き上げました」

But the traveler only wrapped his cloak /more closely about him,
and
kept on his way.
「しかしその旅人はただただ自分のマントにくるまりつづけたので
す/今まで以上にしっかりと/そうやって歩み続けたのです」

Then the sun began to shine.
「今度は太陽が照りつけ始めました」

He drove away the clouds and warmed the air. 
「太陽は雲を追い払い大気を暖めました」

Higher and higher/ he climbed in the blue sky, /shining in all his
glory. 
「いよいよ高く、高く/太陽は大空に昇って行きました/ 輝きのかぎり
をつくして照りわたったのです」

"What a fine day we are having /after the blow!" said the traveler
/as
he threw off his cloak.
  「〈なんという上天気になったもんだ/ あの疾風の後でさ!〉と旅人は
言いました/マントを脱ぎながらです」

(全訳)
 「北風が烈しく突き進んでいました/そして雲を吹き飛ばしていまし
た/その北風が通り過ぎて行く時に です」
「だれが俺ほど強いだろうか、と北風は大声で言いました」
「俺は太陽よりもぜったい強いぞ」
「〈君は証明出来るかい/君の方が強いってことをね〉と太陽が尋ねま
した」
〈旅人がひとり丘をこえてこちらへやって来るね〉と北風が言いまし
た」
「ひとつ調べてみましょう/我々の内のどちらが最初にあの旅人にさせ
ることができるのかを/あの旅人が自分の長いマントを脱ぐことをさ
せられるかをね」
「首尾よく成功した方が(二人の中では)強者であるということを証明
することになる」
「北風が先に始めました」
「北風は疾風を吹きつけたのです、樹木を根こそぎにしました、たくさ
んの埃を巻き上げました」
「しかしその旅人はただただ自分のマントにくるまるだけでした/今ま
で以上にしっかりと です/そうやって歩み続けたのです」
「今度は太陽が照りつけ始めました」
「太陽は雲を追い払い大気を暖めました」
「ますます高く、高く/太陽は大空に昇って行きました/輝きのかぎりを
つくして照りわたったのです」おい
「〈まったくなんという上天気になったものだ/あんなにすごい疾風だっ
たのに!〉と旅人は言いました/マントを脱ぎながらです」


● 赤とんぼの英訳 By Greg Irwinさん、について

近藤雅子さん(嬬恋村)のコメントを
ご紹介します:

Greg Irwinさんは ずいぶん上手に訳しておられますね。
「赤とんぼ」の
  Like a sister lost
  I loved and missed her
という訳も好きです。
この歌では
第一節(一番の歌詞)に
  There on her back I'd ride
とあり、herはお母さん? お姉さん?
それとも単に親しい女の人?と
思わせて、あとで、
 like a sister
と種明かしがあって、
どうやら子守らしい、とわかりますね。


※ 再掲:

2007年ランダムハウス講談社CDブックにおける
英訳歌詞:


 (1) 夕やけ小やけの 赤とんぼ
   負われて見たのは いつの日か

Dragonflies
As red as sunset
Back when I was young
In twilight skies
There on her back I’d ride
When the day was done

   
 (2) 山の畑の 桑の実を
   小籠(こかご)に摘んだ は まぼろしか

Mountain fields
In late November
Long ago it seems
Mulberry trees

And treasures we would gather
Was it only just a dream?


 (3) 十五でねえや(姐や)は 嫁に行き(ゆき)
   お里のたよりも 絶えはてた

Just fifteen,
She went away one day
Married then so young
Like a sister lost
I loved and missed her
Letters never seemed to come


 (4) 夕やけ小やけの 赤とんぼ
   とまっているよ 竿の先

Dragonflies
As red as sunset
Back when I was young
Now in my eyes
When I see dragonflies
Tears are always sure to come


(坂井):
日本語歌詞(三番)
の「ねえや(姐や)」には
「子守」の意味も包含されているのでしょうね。

ところが、
アーウィンさんは、これをnannyとか
nurse, nursemaidのような
英語にはされませんでした。
ただ、発想としては、
I loved the nursemaid,
who left and never returned.
I missed her.
のような英文が下敷きになっていた
のではないのだろうか、
と思います。

一番でher backを、
三番でshe went awayを
導入されて、
さらに このsheなる女性を
Like a sister lost
であると表現されたことになります。
うまいなあ、と感じ入りました。


● ブーメラングの投げ方

(シドニーでみつけた英語です):

GENUINE RETURNING
BOOMERANG
Authentic
ABORIGINAL PRODUCTS
Australia
Hand painted by Aboriginal people and their families

INSTRUCTIONS

THIS IS A GUARANTEED TRUE RETURNING BOOMERANG.
このブーメランは戻ってくることが確かな本物のブーメランです。
MADE IN AUSTRALIA FROM FIRST QUALITY MATERIAL AND IS A TESTED AND
PROVEN DESIGN.
オーストラリア製です。最高級の材料を使用しており、品質保証済みの商品です。
THE BOOMERANG IS SUITABLE FOR ALL AGES & HAS A RANGE OF
APPROXIMATELY 25 METERS.
このブーメランは、若い方からお年寄りまで皆様に御使用いただけます。
飛距離は約25メートルです。

THROWING INSTRUCTIONS:
ブーメランの投げ方:
1. Hold the Boomerang with the painted side towards you. The key
to successful throwing is to impart considerable spin. This is
done by holding no more than 3 - 4 cms, with the index finger
hooked around the tip. Now, holding the Boomerang firmly, let the
wrist fall back.
ブーメランの絵の方を自分に向けてにぎります。
ブーメランを投げる際にスピンをかけるのが、
上手な投げ方のコツです。
人さし指をブーメランの端におき、
端から3〜4センチメートル以内のところを持ちます。
しっかりブーメランをにぎり、手首を曲げます。

2. Face approximately 45 degrees to the right of any oncoming
breeze, no matter how slight. For learners, Boomerang throwing is
not recommended in strong winds.
風に向かって右45度の角度に立ちます。初心者は、風が強い時は避けて下さい。

3. Lean the Boomerang over 30 degrees and throw on this angle.
ブーメランを右に約30度傾けます。

Important: To prevent damaging your Boomerang, do not throw it
horizontally.
注:ブーメランを水平に投げないで下さい。破損の原因になります。

4. Now give a quick throw keeping the hand closed so that, in
leaving, the Boomerang has so pull itself free and pivot around
the index finger. Aim slightly up.
目標を少し高めに取り、人さし指のところで旋回して飛ぶ様に、
手を閉じたまま力を入れて投げます。

5. As you become expert in throwing, you may wish so catch your
Boomerang. Do this by clapping it between both hands as it comes
to you.
ブーメランを手で受けとめたい場合は、両手のひらで受けとめて下さい。
N.B. If the Boomerang lands on your left, aim more to the right of
the oncoming breeze and vice versa. If it has gone too high and
lands behind, adjust the angle of lean closer to vertical. A
little practice and you will soon be throwing like a champion.
注:もしブーメランが左手の方に戻ってくるようでしたら風に対してもっと右に、
右手の方に戻ってくるようでしたら風に対してもっと左に向かって立って下さい。
もしブーメランが高く上がりすぎ、背後に戻ってくる場合は、角度を縦にして下さい。

Precaution: Always throw in a clear area away from spectators.
ご注意:ブーメランは、人、家、木のある所では危険ですので、絶対に使用しないで下さい。


● あとがき Postscript

  文学博士 織田 稔先生の新刊ご著書のご紹介:

『英語表現構造の基礎』
―冠詞と名詞・動詞と文表現・文型と文構造―
発行所:風間書房、発行日:2007.7.15.
3000円プラス税。

日本人が英語を学ぼうとする際にもっともつまずきやすい
「数」の問題―冠詞、をまず丁寧に解説されておられます。
先生のご著作『英語冠詞の世界』(研究社出版)、
大作『存在の様態と確認』(風間書房)・
『直示と記述同定』(同)などと併読されますと
英語冠詞の世界にいっそう
楽しく浸ることができるように存じます。
今回のご著作ではさらにつづいて、
動詞の意味と形態の発達、
話し手の判断と気持ちの表現、
文法的文の構造と基本文型、
について逸話もまじえながら親しく
わかりやすく語りかけてくださいます。
どうぞお手にとられてご愛読書とされます
ようご案内申し上げます。(坂井孝彦 記)




● あとがきの2
 2007年7月14日、湘南通信 第400号 の節目をむかえます。
 四里塚通過というような感じがいたします。
 1996年からほそぼそと始めました。今は、年24節気の
 一節気ごとに二回づつの発行をさせていただいております。
  皆様にはお忙しいなかにとんだお邪魔をさせていただいて
 おりまして恐縮におもっております。お手すきのときが
 あられましたら、パラパラとでもご笑覧いただけましたら、
 幸甚のいたりに存じます。

 (真民先生は月刊誌『詩国』500号を達成されました。
 この500号に近づけますことをひとつの夢にしております。
 (坂井孝彦 記)



● あとがきの3
Dr. Prof. 藤枝先生(板橋区)
から頂戴いたしましたお便りの一節:

「この世は全て近似のカタマリで成り立っていると物理の先生から伺いました。その典型的な例が言
葉です。それで、自分の日本語は、礼儀正しく、感謝に満ちた、肯定型で美しく維持したいと願います。
先月、帰国に際し台湾の李元総統がFCCJで述べた日本語は、良いお手本になりました。」



藤枝先生、ありがとうございます。
「この世は全て近似のカタマリで成り立っている。
その典型的な例が言葉です。」

安藤貞雄『現代英文法講義』を読みながら、
いろいろなご示唆をいただくのですが、
下記はその一つ二つです:

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○感嘆文のWhatは程度語(degree word)ですから
被修飾語は段階的(gradable)でないといけないのだけれども、
名詞の場合は、man, boy, teacher, wave, pencil, bookのような
非段階的な名詞も、what型感嘆文に用いられることが
あります。
What a man (he is)! (何たる男だ!)
What a book! (何という本だ!)
この場合、問題となっているのは名詞の「程度」ではなく、
「質」であると解されますので、
脈絡次第で、「何というすばらしい人・本」という
プラスの意味にも、「何というくだらない人・本」という
マイナスの意味にもなります。

○評価形容詞の最上級をtheなしに叙述的に用いると、
最上級の意味と、「extremely+ 形容詞」という絶対最上級
とで、ニとおりにあいまいになります。
John is most efficient.
   a. ジョンが、一番有能だ。[=the most efficient of all]
   b. ジョンは、すこぶる有能だ。[extremely efficient]
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「この文章は文法に反しているから間違いである」
というような表現も、
考えてみるとなにかおかしいところがある
表現だなあ、
ということになるのでしょうね。
ことばが近似のかたまりで成り立っていると
いうことですから、文法にあわない・
どちらともいえない、というような感じのあいまいな
言語表現はいろいろとあるんでしょうね。でも
それがもとになっていろいろな誤解や紛争も
発生することがあるんでしょうね。


別の例:
もっと簡単ないいまわしで、意味があいまいになる
場合ですが:

Do you want me to give it to mum or dad?
@「それをママに渡してほしいの、それともパパに渡してほしいの?」
A「それをママかパパに渡してほしいの?」


What she wrote is unclear.
@「彼女が書いたものは不明確です」
A「彼女が何を書いたかははっきりしません」


her letter
@「彼女が書いた手紙」
A「彼女が受け取った手紙」
B「特別な文脈で:翻訳するように彼女に課された手紙」


I insisted that he met her.
@「あの男ははあの女に会った、と私は主張しました」
A「彼は彼女に会わなくてはならない、と私は主張しました」

(参考文献:
  高橋邦年 監訳 『ケンブリッジ 現代英語文法入門』
            2007年3月 発行)



● あとがきの4
 安田和生先生(三鷹市)からお便り:

(1)宮沢喜一元首相が6月28日老衰のため死去。87歳。

安田先生の言われるには、宮沢元首相は、先生よりも若い!
お元気な先生はいまもたびたび横浜時事英語クラブ
(横浜市の石川町、労働プラザがその会場)へ東京都の
三鷹市からお運びくださり、親しく厳しくご指導くださいます。

(2)先生におおくりさせていただいた拙撮の
シドニーオペラハウスの写真で「しおり」をつくられたということで、
それをハガキにコピーされてお贈りくだされました。
「しおり」をつくられたら、まもなくシドニー・オペラハウスの
世界遺産登録を伝えるニュースに接しられたそうです。 
このニュースを伝える朝日新聞夕刊の
記事(6−29、22面)もお贈り下されました。

白い貝殻状の屋根を重ね合わせたオペラハウスはデンマーク
の建築家ヨーン・ウッソン氏の設計で1973年に完成したそうです。
世界遺産に登録された建築物としては、年代的にも最も新しい
建物になるそうです。

●写真1:シドニー・オペラハウス(2007.2):
シドニー・オペラハウスが世界遺産に登録されました。
手元にありますシドニー・オペラハウスの写真を今回の湘南通信に添付させていただきたくお願いいたします。
●写真2:絵手紙―向日葵:茂木一九三大兄さんからいただきました。


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