湘 南 通 信
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A Japanese heart and mind to the world over

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NO.425
平成20年1月20日
January 20,2008

● 清水英雄先生のメッセージ

母の ひざ


母のひざ
母はやさしく
耳アカをとってくれた
いやがるボクをつかまえて
大きな丸い
母のひざの上にボクの頭
「ホラ! こんなに大きな耳アカ」

耳がかゆくなると
母を思いだす
耳アカをとっていると
母の笑顔が浮かんでくる



Mother's Lap


Mother gently took a ball of ear-wax from me.
She caught hold of me against my will
[as a matter of unpleasant necessity].
Then, my head was placed on her lap, big and round.
"Look! What a big ball of ear-wax you had!"

Whenever I feel itchy in the ear,
I am reminded of her.
Whenever I clean my ears,
her face, smiling, comes to mind.

(英訳:さかいたかひこ、英文校閲:Frances Ford)


● なみだ と かなしみ

 ○ 相田みつをさんのメッセージ:
 

    なみだで洗われた
    まなこはきよらか
    でふかい

    Tear-cleaned
     eyes are clear
     and deep.




    いのちの根

    なみだをこらえて
    かなしみにたえるとき
    ぐちをいわずに
    くるしみにたえるとき
    いいわけをしないで
    だまって批判にたえるとき
    いかりをおさえて
    じっと屈辱にたえるとき
    あなたの眼のいろが
    ふかくなり
    いのちの根が
    ふかくなる


    The Roots of Your Life

    Repress your tears of grief,
    put them patiently under control;

    repress your complaints about distress,
    put them quietly under control;

    repress your excuses for others’ criticism about you,
    put them quietly under control;

   repress your rages against others’ humiliation on you,
   put them patiently under control;

   and then the dolor of your eyes will be deeply brilliant
   and the roots of your life will be deeply abundant.



   うれい

   なみだで
   あらわれるたびに
   まなこがふかくなり
   うれいが
   ふかくなる

   Grief:

   Each time eyes are tear-cleansed
    they become deeper
    and the grief goes deeper.



   だまっているだけ:

   だれにだって
   あるんだよ
   ひとにはいえない
   くるしみが

   だれにだって
   あるんだよ
   ひとにはいえない
   かなしみが

   ただだまっている
   だけなんだよ
   いえばぐちに
   なるから

   
   Simply Saying Nothing About It

   Everyone has their own distress
    that they cannot tell anybody else;

   Everyone has their own grief
    that they cannot tell anybody else;

   They simply say nothing about it,
    for to speak the matter means to grumble.



   ぐち

   ぐちをこぼしたって
   いいがな
   弱音を吐いたって
   いいがな
   人間だもの
   たまには涙を
   みせたって
   いいがな
   生きているんだ
   もの

   Grumbling

   I don’t mind
    expressing discontent or making complaints,
    since I am only human.
   Nor do I mind
   my face bathed in tears,
   since I am alive.





 ○ 真民さんのメッセージ:

   かなしみ

   かなしみは
   わたしを強くする根
   かなしみは
   わたしを支えている幹
   かなしみは
   わたしを美しくする花
   かなしみは
   いつも枯らしてはならない
   かなしみは
   いつも湛えていなくてはならない
   かなしみは
   いつも噛みしめていなくてはならない



   A Feeling of Sorrow

   A feeling of sorrow means:
    the roots to let me become tough,
    a trunk to sustain me,
    and a flower to let me become beautiful.
   You must not let a feeling of sorrow wither at any time.
   You must always be brimful of a feeling of sorrow.
   You must always chew a feeling of sorrow.



   ウンスン

   かなしいときは
   石でも声を出し
   うれしいときは
   馬でも笑う
   ウンとも
   スンとも
   言わない人間は
   ほんとに生きていない
   証拠だ



   Saying Neither Yeah Nor Nah

   When in a painful position
    even a rock gives a voice to us.
   When in a pleasant and happy mood
    even a horse gives a cheerful smile.
   One who remains silent and makes no response whatsoever
    does not lead a real and true life.
   He or she is a typical lifeless model.


              (英訳:さかいたかひこ)
              (英文校閲:Frances Ford)



● 継続と集中によるよりよい外国語学習法をめざして(その3)

                 横浜時事英語クラブ月例会
                 2006年1月28日
                 かながわ労働プラザ(石川町、横浜市)

                          坂井 孝彦
                            (横浜時事英語クラブ)


 [発音・韻律についての方略]

21. モデル音声をよく聞き、正確にまねる。 (初期から中期)
listen to the model sounds carefully and imitate them accurately

(坂井):よく聴いて、正確にまねて、違いがあれば修正する、とい
うこと。


22. シャドーイング・リピーティングを行なう (中期から後期)
shadowing and repetition

(坂井):
* 「アヒポポータマスイズアママール」という音をとらえたとして
も、A hippopotamus is a mammal.とスペルアウトできないかも
しれない。「河馬は哺乳動物である」という意味も分からないかも
しれない。
* シャドーイングができるとなんなく自分の力が伸びたように感じ
てしまうので、初期の段階ではこの方法は麻薬度が高いという方
もおられます。
*Read and look upをやって、つぎにはテキストをみてのシャドー
イング、それからテキストなしのシャドーイングというような段階
を踏むほうがよいのかもしれません。
*ためしに、日本語のシャドーイングをやってみるとこのことはよ
く分かります。NHKの日本語のニュースのシャドーイングをやっ
てみました。日本語でもけっこう難しい。
*シャドーイングがきっちりできるかどうかはネイティブ度を測る
よいチェックになる、ということがわかります。

23. 母語話者の口元に着目し、その動きをまねる (個人差大)
[この方略の選択に関しては、学習スタイルの違いが強く関与しているよ
うである]
神保先生コメント:[audio-lingual methodの長所は積極的に活用すべきで
ある。(16, 17, 21, 22)]



○ ボキャブラリー学習方略

24. 基礎語彙の速やかな蓄積をおこなう。 (初期)
Michael McCarthy: Top 2000 elementary syllabus; Get there as fast as
you can. どんな方法でもよい。必須語彙の習得 (高校2年までに)。
神保先生コメント:強制的に。豆単を使う方法でもよい。
(坂井):単語は発音とセットにして覚えたほうがよいようです。

25. 多重経路と複数の手がかりを使い、語彙を記憶する。(初期から中
期) [記憶に関しては、入力経路を増やし、記憶材料を文脈化、音声化、
身体化、そしてネットワーク化していくことが有効]
(坂井):
*文脈化とは、違う文脈で違う意味で出てきた場合は別単語として
新たに覚える(=記録する)という意味です。
*音声化とは、とくに専門語彙の場合、マイ単語帳の日本語だけを
みて頭で英語を思い浮かべて発音し、または発音をイメージし、ス
ペルを書いて、答え合わせをし、正しくスペルアウトし、また正し
い発音を言ってみる、ということを指します。
*身体化とは、五感を総動員することで、例えば「手を動かして書
き取る」ことを含みます。
*ネットワーク化とは、反意語、同意語、名詞形、形容詞形などを
いっぺんにものにしてゆくことです。

26. リスト化により特定の語彙を増やす。 (初期および後期)
[リストを作り逐次記憶するという方略は、基礎語彙習得段階(初期)と職
業的目的を持った専門語彙習得の段階(後期)に限定されているようで
ある。このことにより、リスト化はどちらかというと受信的な語彙を短期間
に増やすような場面で有効な記憶方略であるかもしれない]


○ ライティング学習方略

27. 読む量を増やす。 (中期以降)
[自分が書きたいと思っているジャンルの題材を中心に量を増やすことが
肝要なようである]
(坂井):リーディングを通じて外国語に大量にふれることが大切な
ことのようです。中期以降の方略として有効のようです。書ければ
ある程度は話せる、というのも事実のようです。

28. 読んだものから表現を借りて覚え、利用する。 (中期以降)
[英借文]
(坂井):自分にとって有用と思われる表現を優先します。

29. 定期的に書き、(書く力のある母語話者などに)添削してもらう。 (中
期) 神保先生コメント:パラグラフ、エッセイの構造の学習なども効果的。
(坂井):添削してもらうのは、適切性の確認のためです。最近はイ
ンターネットのGOOGLE検索などを使って用法の適切性をかな
り簡単にチェックできるようになりましたのでweb検索の利用がま
ずおすすめです。


○ 文法学習方略

30. 形式やルールを意識的に「学ぶ」。 (中期前半頃から)

31. 学んだ形式やルールについて文脈の中で「気づき」、確認する。 (中
期以降) [「学ぶ」側面と同時に、大量の題材に触れている文脈のなかで
「気づく」側面が強調されてよい。]
(坂井):「学ぶ」と「気づく」というこの二つが核になります。


以上31の方略は学習の成功のためにそのすべてを必ず利用しなけれ
ばならない、という性格のものではない。各自の必要性や好み、学
習段階に応じて選択的に利用すべきものである。
(坂井):
* 以上31の方略は、どちらかといえばまあありふれた内容です。
秘術的な要素とは程遠い感じです。
* このありふれたことを挫折しないで、きちんとこなしてゆけば、
相当に高いレベルまでの外国語を習得できそうです。
* 外国語の習得には方略をほどこす適切な時期(初期、中期、後期
の別)があるようです。自分の今がどの時期にあたるのかを意識
しながらその時期・時期に適合しているあたりまえの方法や活動
を根気よく着実に持続してゆくことが大切なことのようです。


なお、竹内 理先生は、最近、つぎのような著作も
出版されました。あわせてご参考にされてくださいますよう
ご案内申し上げます:

竹内 理.『「達人」の英語学習法 
  データが語る効果的な外国語学習法とは』.
  草思社.2007年11月.


● 日本の歌心の英訳比較:心情・情感の示し方・伝え方(その3)
―Greg Irwin・中野一郎・Susan Osbornの各英訳歌詞から

                            坂井 孝彦

2. 荒城の月 (1900)   土井晩翠 作詞・滝廉太郎 作曲

      A Thousand Moons Ago [Kojo no Tsuki]
          Lyrics by Bansui Doi Music by Rentaro Taki
            by Greg Irwin   
          
        /Moonlight On The Ruined Castle
                (Bansui Doi / Rentaro Taki)
               by 中野一郎
      
              //Moon on the Deserted Castle
                   by /Susan Osborn

1.
春高楼(はるこうろう)の 花の宴
      Can you see the moon tonight shining in the sky?
    
    /Cherry blossoms gracefully bloom o’er the fields that lie,
    
      //Deep within the castle walls
     //Midnight, early spring
     
     
巡(めぐ)る 盃(さかずき) かげさして
      Can you close your eyes and dream of a time gone by?
    
    /High up is the castle wall, where have warriors gone?

      //Moonlight filters through the pines
          //Owl on the wing

  
千代の松が枝(え) 分け出(い)でし
      There behind the castle screens, songs of joy did flow
    
    /Where is the moonlight that brightly shone on high?
    
      //Ancient lords and ladies
      //Danced here in delight


昔(むかし)の光 いまいずこ
      Underneath the evergreens, a thousand moons ago
    
    /Shone upon the warriors who drained the glasses dry?

          //Empty now, very still
          //Just a dream tonight


2.
秋陣営(あきじんえい)の 霜の色
      Frost upon the battlefield, lies there lacy white
    
    /White frost o’er the autumn camps freezing all the night,
    
      //Geese fly south wintry winds
      //White post, dying leaves
    
    
鳴き ゆく雁(かり)の 数(かず)見せて
      Yet scarlet was the blood that flowed on that fateful night
    
    /Flocks of wild geese cry and pass just below the moon,
    
      //Moonlight on the standing sword
      //Ghosts of warrior dream
    
    
植うる剣(つるぎ)に 照りそいし
      Now autumn blows and geese fly by as we watch from below
    
    /Where is the moonlight that might have shone so bright,
    
     //Where did all the glory go?
     //Was it worth the blood?


昔(むかし)の光 いまいずこ
      No one knows and no one cries, a thousand moons ago
    
    /Shone upon the warriors’ swords gleaming through the night?
   
       //Still the ever changing moon
       //Watches from above


3.
いま荒城の 夜半(よわ)の月
      In the darkness of the night, beneath a harvest moon
    
    /Oh, the moon is rising high in the depths of night,
    
    
替(かわ)らぬ 光 誰(た)がためぞ
      Even though it shined so bright, it took their lives too soon
    
    /Silent is the ruined site lying o’er the ground,
     
    
    
垣(かき)に残(のこ)るは ただ葛(かずら)
      So talk of soldiers, swords and pride, laid out in a row
    
    /Ivies creep o’er the gate in the cold moonlight,
    
    
松に歌う は ただ嵐(あらし)
      This is the land where young men died, a thousand moons ago

/Rustling are the pine trees through the windy night.

(注)Osborn英訳歌詞は,第四番まである元の歌詞を第三番までに縮少してい
る。彼女の英訳歌詞の第三番は元の歌詞の第四番に近い内容になって
いるので,これを元の歌詞の第四番に併記する。


4.
天上影は 替(かわ)らねど
      Can you see the moon tonight shining in the sky?
    
    /To rise and fall is people’s fate, shines the moon so bright,
     
     //Rising falling of the world
          //Fading of the dream


栄枯(えいこ)は移る 世の姿
      Can you close your eyes and dream of a time gone by?
    
    /Looking down upon the world lying far below,
     
     //Petals fall and glory fades
     //Life’s eternal stream


写(うつ)さんとて か 今もなお
    There behind the castle screens, how the tears did flow
    
    /How sublime the moonlight o’er the ruined site,
     
     //Still the ever silent moon
          //Watches from above


嗚呼(ああ)荒城(こうじょう)の 夜半(よわ)の月
    Underneath the evergreens, a thousand moons ago
    
    /How I love the moon that shines in the depths of night!
 
 //Deep within the castle walls
          //Lies a sleeping love…


(考察)

・歌詞の一番:
 春高楼(はるこうろう)の 花の宴
 巡(めぐ)る 盃(さかずき) かげさして
 千代の松が枝(え) 分け出(い)でし
 昔(むかし)の光 いまいずこ
 
 
 Irwinの英訳詞:
      Can you see the moon tonight shining in the sky?
   Can you close your eyes and dream of a time gone by?
   There behind the castle screens, songs of joy did flow
   Underneath the evergreens, a thousand moons ago
  
 中野の英訳詞:
    /Cherry blossoms gracefully bloom o’er the fields that lie,
    /High up is the castle wall, where have warriors gone?
    /Where is the moonlight that brightly shone on high?
        /Shone upon the warriors who drained the glasses dry?

 Osbornの英訳詞:
      //Deep within the castle walls
     //Midnight, early spring
          //Moonlight filters through the pines
          // Owl on the wing
      //Ancient lords and ladies
      //Danced here in delight
          //Empty now, very still

     
Irwin訳は、この一番を原詞全体の意味内容にわたる導入部として位置付けて、
原詞の細部にわたる英訳を省除している。原意把握にはかなりの日本語力も必
要であったのかもしれない。

中野訳は原意をほぼ逐語的に英語歌詞に転換した内容となっている。

Osborn訳は、Owl on the wing=元の日本語歌詞には表現されていない詞=を
補っている改訳ないしは創作訳となっている。「昔(むかし)の光 いまいずこ」
を,
//Ancient lords and ladies //Danced here in delight
//Empty now, very still
としている。
昔と今を対比させた寂寥感のある静けさの感じられる
英訳詞である。


・秋陣営(あきじんえい)の 霜の色
  鳴き ゆく雁(かり)の 数(かず)見せて

      Frost upon the battlefield, lies there lacy white
      Yet scarlet was the blood that flowed on that fateful night
    
    /White frost o’er the autumn camps freezing all the night,
    /Flocks of wild geese cry and pass just below the moon,

      //Geese fly south wintry winds
       //White post, dying leaves
       //Moonlight on the standing sword
       //Ghosts of warrior dream
    
「霜の色」の「色」:
Irwin訳では “frost, lacy white”,であるのに対して、中野訳ではwhite frostで
ある。lacy whiteとは「巧みな」表現である。Osborn訳では「霜」をwhite post
で表現している:「白霜におおれた立ち木、枯れ木、木株」というほどの捉え方
であろうか。

「鳴き ゆく雁(かり)の 数(かず)見せて」:
Irwin訳ではこの部分の英訳を省除し、その替わりに色彩の対照を強調し、訳補
としてscarlet was the bloodを挿入している。中野訳では「鳴き ゆく雁」を
Flocks of wild geese cry and passとして、忠実な逐語英文化を図っている。
Osborn訳では、Geese fly south wintry winds  //Ghosts of warrior dreamの
ような表現によって荒涼とした雰囲気をただよわせている。


・いま荒城の 夜半(よわ)の月
      In the darkness of the night, beneath a harvest moon
    
    /Oh, the moon is rising high in the depths of night,
     
    
・松に歌う は ただ嵐(あらし)
      This is the land where young men died, a thousand moons ago

/Rustling are the pine trees through the windy night.

「夜半の月」や「城と松」から受ける日本人ならはでの情感をどのように伝え
るか―上記英訳からは「文化」を伝えるときの翻訳の難しさを垣間見ることが
できる。Irwin訳詞のa thousand moons agoの表現から,英語表現の豊かさを
実感できる。


Osborn訳は、もとの日本語歌詞の1番から4番までの内容を、英訳歌詞では1
番から3番までの内容に圧縮した印象派的な英訳詞構成としている。もとの日
本語歌詞の全体的な雰囲気を醸成することに主眼をおいているように思われる。


● あとがき Postscript

 陶淵明のことば:歳月は人を待たず


人生根蔕(こんてい)無く
瓢(ひょう)として陌上(はくじょう)の塵の如し。
分散して風を逐いて(おいて)転ず、
此れすでに常の身に非ず(あらず)。
地に落ちて兄弟と為る(なる)、
何ぞ必ずしも骨肉の親(しん)のもならんや。
歓を得ては当に(まさに)楽しみを作すべく(なすべく)、
斗酒(としゅ) 比隣(ひりん)を聚めん(あつめん)。
盛年 重ねて来らず(きたらず)、
一日 再びは 晨なり難し(あしたなりがたし)。
時に及んで当に(まさに)勉励しべし、
歳月は人を待たず。

人の命には、木の根や果実の蔕(へた)のようなよりどころがなくて、
風にひるがえる街路上のちりのようなものだ。
分かれて散って風のまにまにころがり飛んでゆくようで、
このような人の身であってみれば、それをそのままに永遠に
変わらぬ肉体として保てるはずはないのである。
この地上に生れ落ちて兄弟となるのは、
どうして血を分けた兄弟だけと限られようか。
喜べることがあったら、当然歓喜を尽くすべきであって、
一升(二リットル)の酒でもあったら、
隣近所の人々を集めて楽しんだらよいにだ。
若く元気な時は、二度とやって来ないのだし、
一日に二度とは朝は来ないのである。
だからしかるべき楽しめる時を逃すことなく、
人は何事にもつとめ励むべきである。
年月はただ過ぎ去るばかいで、
人を待っていてくれるものではない。

(出所:田部井文雄.『陶淵明のことば』 斯文会.2004.pp.68-70.)
●写真:(1) 美濃横蔵寺の紅葉―(Dr.) 坂下 潔先生からお贈りいただきました。
●写真:(2) 散歩道の秋


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