|
● 只管朗唱
詩歌の英語(6)
English Expressions in Songs and
Poems
10. GOD SAVE THE QUEEN (イギリス国歌)
God save our
gracious Queen! Long live our noble Queen! God save the Queen! Send her
victorious, Happy and glorious, Long to reign over us, God save the
Queen!
O Lord, our God, arise, Scatter her enemies, And make them
fall. Confound their politics, Frustrate their knavish tricks On Thee
our hopes we fix, God save us all.
Thy choicest gifts in store On
her be pleased to pour, Long may she reign! May she defend our
laws, And ever give us cause To sing with heart and voice God save the
Queen!
(語句の説明) ・gracious 1. polite, kind, and pleasant,
especially in generous way 「慈愛に満ちた、情け深い」 2. [formal] (used in speaking of
a royal person): Her Gracious Majesty = Queen Elizabeth ・noble deserving
praise and admiration because of unselfishness and high moral quality
「気高い、高潔な」 ・glorious having or deserving great fame, honor, and
admiration 「光栄ある、栄誉に満ちた」 ・reign [(over)] to be the king or queen,
especially without holding real power: The British Queen reigns but not
rule. (英国女王は君臨すれども統治せず) 「君臨する」 ・scatter to separate or cause (a group)
to separate widely 「を追い散らす、四散させる」 ・fall to lose power
「滅びる、勢力を失う」 ・confound 1. to confuse and surprise by being unexpected
「を当惑させる(ま ごつかせる、うろたえさせる)」 2. [old use] to defeat (an enemy, plan,
etc.) ・politics 「(単数・複数扱い)政治的手段、政策、策略」 ・frustrate to prevent the
fulfillment of; cause the failure of (someone or someone's
effort) 「(計画など)をだめにする、挫折させる」 ・knaivish 「(古)不正の、ずるい」 ・choice
「精選した(of high quality)、適切に選ばれた(well chosen)」 ・in store
「(---に備えて)蓄えて、用意して」
(和訳)
(1) God save our gracious
Queen! 「神よわが慈愛にあふるる女王を(安全に)守り給え」 Long live our noble
Queen! 「わが気高き女王を末長く在命させしめ給え(女王陛下万 歳)」 God save the
Queen! 「神よ女王を守り給え(女王陛下万歳)」 Send her victorious, 「女王を勝利者たらしめ給え」 (send
--させる) Happy and glorious, 「喜びに満ちたらしめ給え、光栄あらしめ給え」 Long to reign over
us 「末長く われらを君臨させしめ給え」 God save the
Queen! 「神よ女王を守り給え(女王陛下万歳)」 (和訳:坂井孝彦)
もうひとつの和訳: 井上一馬『音読王』小学館.
2002. p217. から。 「一番のみ」が、つぎのように和訳されています。
God save our gracious
Queen! 「神よ 我らが気高き女王を救いたまえ」 Long live our noble
Queen! 「とこしえに生きよ 我らが気高き女王」 God save the Queen! 「神よ 女王を救いたまえ」 Send
her victorious, 「女王に勝利を与えたまえ」 Happy and glorious, 「幸福と栄光と」 Long to
reign over us 「我らがとこしえの御代もまた God save the
Queen! 「神よ 女王を救いたまえ」
さらにもうひとつの和訳: 大神田丈二.「英米の国歌と愛唱される第2の国歌」.
『英語教育』. August 2002. pp27-29. から。 「一番のみ」が、つぎのように和訳されています。
God save
our gracious Queen! 「主よ 我らが気高き女王陛下を守りたまえ」 Long live our noble
Queen! 「我らが気高き女王陛下の末長く健やかであれ」 God save the
Queen! 「主よ 女王陛下を守りたまえ」 Send her victorious, 「陛下に、勝利と」 Happy and
glorious, 「安寧と栄光をもたらしたまえ」 Long to reign over
us 「末長くわれらを治めさせたまえ」 God save the
Queen! 「主よ 女王陛下を守りたまえ!」
以下、二番と三番の(坂井による)和訳:
(2) O Lord, our
God, arise, 「主よ、神よ、身を起こされ給え」 Scatter her
enemies, 「女王の敵を四散させしめ給え」 And make them
fall. 「敵の勢力を失墜させしめ給え」 Confound their
politics, 「敵の策略を当惑させしめ給え」 Frustrate their knavish
tricks 「敵の不正の謀略を挫折させしめ給え」 On Thee our hope we
fix, 「あなたこそはわれわれの頼みの綱である」 God save us all. 「神よ
われわれすべてを守り給え」
(3) Thy choicest gifts in store 「あなたが用意された
選びぬかれた賜物は」 On her be pleased to pour, 「(それが)女王のうえになにとぞそそがれますように」 Long
may she reign! 「末長く女王が君臨されますように」 May she defend our
laws 「女王がわれらの法を防御されますように」 And ever give us
cause 「そして(女王は)どんなときにもわれらに理念を与えられますよう に」 To sing with heart and
voice 「声なき心で礼賛する理念も声あげて礼賛する理念も」 God save the
Queen! 「神よ女王を守り給え」
(1) 神よ わが慈愛あふるる
女王を守り給え! わが気高き女王を末長く在命させしめ給え! (神よ、われらが女王の長き御代を守りたまえ) 神よ
女王をまもり給え! 女王を勝利者たらしめ給え、 喜びに満ちたらしめ給え、光栄あらしめ給え、 (勝利と幸福と栄光を贈りたまいて) 末長く
われらを君臨させしめ給え。 (女王の御代を守りたまえ) 神よ 女王をまもり給え!
(2)
主よ、神よ、身をおこされ、 女王の敵を四散させしめ給え、 敵の勢力を失墜させしめ給え。 敵の策略を惑わしさせたまえ、 敵の不当な謀略を挫折させしめ給え、 あなたこそは
われらがおすがりする頼みの綱である、 神よ われらことごとくを守りたまえ。
(3) あなたが用意されている
選びぬかれた賜物は その貯えの賜物が、なにとぞ 女王のうえに
雨あられと注がれますよ うに、 末長く女王が君臨されますように! 女王がわれらの法を防御されますように、 そして 女王はどんなときにも
われらに理念を与えられますように 声なき心もて礼讃する理念も 声あげて礼讃する理念も、 神よ
女王をまもり給え! (和訳:坂井孝彦)
公式の行事においては、この歌詞のうち、一番が使われる。国王の 御代が末長く繁栄するようにとの願いを歌っている。日本の国歌「君が 代」は、このイギリスの国歌をモデルにして設定された、といわれてい る。地球規模の次元で考えると、国家やある意味ではナショナリズム を意識したこうした歌詞は、長期的には次第に影をうすくしていくだ ろう、との見解もある。しかし、民族や国家の壁を乗り越える事は、 現実にはいまも依然としてむつかしい問題のようだ。歌詞の二番には、 イギリスを守りつづけていこうとするいわばイギリス魂の峻烈な心の たかまりが、とりわけ、色濃く鮮明に表現されてように感じられる。
この歌は、1745年、ロンドンのドルリー・レーン劇場で初演された 愛国の歌が、その起源となっているそうだ。国歌の歌詞の正式な原本 はない。昔から使われてきた歌詞に替わるいくつかの新しい歌詞が作 られてきているが、結局は、1745年に初演されたものに替わるものは 定着しなかったようである。歌詞の二番、三番は初演の国歌とは違う もので、今日でも歌われるのは比較的まれであるようだ。この歌は、 独立前のアメリカの植民地でも歌われ、そしてさらに独立後もこの曲 は、引き続き使用された、という。
イギリス人にとっての祖国は
"Rule, Britannia!"や "Land of Hope and Glory"
の歌にみられるように、希望と栄光の国であり、自由を愛 し自然を愛する国である。国を愛し、たたえるイギリス人の気持は、 王及び王室に対する敬愛の気持と深く結びついているようだ。国歌の なかにある歌詞、「神よ、われらの恵み深き女王を守りたまえ」は、い まや、世界中のひとが知る言葉となっている。国を愛するイギリス人 のこの気持は、イギリスが七つの海を支配したヴィクトリア女王の60 年にわたる君臨の時代に最高潮に達したのであろう。つまり、19世紀 後半である。
ロンドンの大音楽ホール。ヴィクトリア女王の夫君であるアルバー ト公の名前をかぶせた壮麗な大音楽堂。このロイアルアルバートホー ルで毎年夏に、プロムナードコンサート(PROM)が催される。世界中 からたくさんの音楽家が集まる。ロンドンに秋の気配が訪れるこのコ ンサートの最終日、イギリスの人々は声をかぎりに、イギリスの国旗、 ユニオン・ジャックの小旗を手に、手にふりながら、腕と腕を組みなが ら、"Land
of Hope and Glory" を、 "Rule, Britannia!" を、 "God Save The Queen"
を大合唱する。イギリス人の愛国心!大合唱は館内をつ んざかんばかりである。
11. When You and I
Were Young, Maggie Music by James Butterfield, an
American Lyrics by George Johnson, a Canadian
I
wandered today to the hill, Maggie, To watch the scene below,
The creek and the rusty old mill, Maggie, Where we sat in the long,
long ago [as we used to long ago]. The green grove is gone from the
hill, Maggie, Where first the daisies sprung, The old rusty
mill is still, Maggie, [The creaking old mill is still, Maggie,]
Since you and I were young.
A city so silent and lone,
Maggie, Where the young, the gay, and the best, In polished
white mansions of stone, Maggie, Have each found a place of
rest, Is built, where the birds used to play, Maggie, And join
in the songs that were sung; For we sang as gay as they,
Maggie, When you and I were young.
They say I am feeble
with age, Maggie, My steps are less sprightly than then, My
face is a full written page, Maggie, But Time's alone was the
pen. They say we are aged and grey, Maggie, [Our heads they
say are as gray, Maggie,] As spray by the white breakers
flung, But to me you're as fair as you were, Maggie, When you
and I were young.
And now we are aged and grey, Maggie,
The trials of life nearly done, Let us sing of the days that are gone,
Maggie, When you and I were
young.
この歌は、1910年にできた歌のようだ。アメリカ民謡ということになっ ており、いろいろな歌い手により歌い継がれてきている。Perry
Comoは、 この歌を1960年代にヒットさせたようだ。
歌詞のなかに登場しているMaggieは作詞者の教え子である。しかし、 Maggieは病弱だったようで、結局、作詞者であるGeorge
Johnsonを残し て病死してしまう。というわけで、歌詞は、あまり長くはなかった結婚生活
をなつかしむ
しみじみとした誰もが好きになりそうな内容となっている。
「世上に流布している堀内敬三氏による和訳歌詞」では原詞にはない港も 登場し、亡き妻をしのぶ内容になっています。ひょっとしたら堀内敬三氏は
(わざと?)誤訳をされたのかもしれない。 ここで、堀内敬三氏による和訳歌詞および原詞に沿った 和訳文(坂井孝彦の拙訳)の両方を 比較してご覧いただけますよう。
堀内敬三 訳詞:
マギー若き日の歌を
いにしえの春よ マギー 思い出の道よ 小川には水車 マギー 林には小鳥 くれないの花や マギー さみどりの空や まぶたにうかぶ マギー ありし日の姿 としは過ぎいまは マギー 思い出はあせても うたおう声低く マギー 若き日の歌を
山かげの町よ マギー 思い出の町よ 安らかなすまい←(多分誤訳?) マギー 麗しい港←(多分誤訳?) そよ風はわたり マギー 朝日かげさして まぶたにうかぶ マギー ありし日の姿(←多分誤訳?) としは過ぎいまは マギー 思い出はあせても うたおう声低く マギー 若き日の歌を
When
You and I Were Young,
Maggie (和訳:坂井孝彦)
「マギー、あのころお互いに若かったねえ」
(作曲)
James Butterfield, an American (作詞) George Johnson, a Canadian
I
wandered today to the hill, Maggie, 今日のんびり散歩してみたよ、あの丘の方へと。 To watch the
scene below, じっと眺めたよ、下のほうに広がる光景をね。 The creek and the rusty old mill,
Maggie, あの小川も それからあのなつかしのキーキーきしる 音をだしていた 水車小屋も見えたよ。 Where we sat in
the long, long ago あそこに二人で坐ったね、もうずっとずっと昔のことだけど。 The green grove is gone
from the hill, Maggie, あの丘には、あの緑の木立は もうなかったよ。 Where first the daisies
sprung, あそこは、一番さきにひなぎく がいっぱい咲き出したところだったね。
The old rusty mill
is still, Maggie, でも、あのなつかしのキーキーと音を出した水車小屋はまだあるよ。 Since you and I were
young. 若かったあの頃からずっとあそこにあるんだね。
A city so silent and lone,
Maggie, 大きな街並みがあったよ、それはとても静まりかえって ひっそりとしていたよ。 Where the young, the
gay, and the best, 若い人々や快活な人々やとっておきの人々が、 In polished white mansions of
stone, Maggie, 石材でつくったぴかぴかの白亜の邸宅 [白亜の墓標] に入っていて、 Have each found a place
of rest, みんなそれぞれに憩いの場所 [永遠の安らぎの場所] にめぐまれたのだね、 Is built, where the
birds used to play,
Maggie, いまはお墓が林立している、あの場所は 小鳥がいっぱいよく遊んでいたところだったね。 And join in the
songs that were sung; 小鳥たちは口ずさんだ歌にあわせて よく一緒になって歌ってくれたね。 For we sang
as gay as they,
Maggie, だって、そうだろう、二人で歌ったじゃないか。 鳥たちと同じくらい活き活きと歌ったよ。 When you and I
were young. あの頃二人とも若かったなあ。 They say I am feeble with age,
Maggie, みんなが言うのだ、お前もよぼよぼしてきたね、年だね、と。 My steps are less sprightly than
then, 足取りをみても以前ほどは元気じゃないね、と。 My face is a full written page,
Maggie, 顔は、書き込みがいっぱいの年代記になってしまっているね、と。 But Time's alone was the
pen. 歳月だけがひとり, その文筆役をやってくれたのだね。
They say we are aged and grey,
Maggie, みんなが言うよ、あの二人は年とったし頭も白くなったなあ、と。 As spray by the white breakers
flung, 二人の白髪はまるで砕け散る白波が飛び散らされてゆくときのしぶきみ たいだ、とね。 But to me you're as
fair as you were, Maggie, だけど、わたしにとっては、マギーよ、君は昔と同じで 今も魅力いっぱいだ。 When
you and I were young. ふたりが若かったあのころと変らないよ。
And now we are aged and
grey, Maggie, こうして、ふたりは いま年もとったし頭も白くなって、 The trials of life nearly
done, 人生の艱難辛苦もほぼ終わりにきたね。 Let us sing of the days that are gone,
Maggie, 歌おうじゃないか、過ぎ去った日々のことを、 When you and I were
young.
ふたりが若かったあのころの歌を。
|