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NO.444
平成20年6月13日
June 13,200

● 清水英雄先生のメッセージ




母との縁は深い絆
臍の緒でしっかりと
結ばれていた
切っても切れない
私は母の分身
母の血が今も私のなかで
激しく流れる
永遠の縁


An Eternal Bond

By a mysterious fate and destiny
Mother and I were tied, deep and firm,
by an umbilical cord.
We are an indissoluble unity.
I'm an alter ego for Mother.
Mother's blood still runs in my veins,
which causes it to tingle.
An eternal and infinite bond!

  (English translation: Takahiko Sakai)
    (English consultation: Frances Ford)


● 日本人の心の歌 (その15)

・故郷の空 (1888, 明治唱歌一) 

   Sky Over My Home Town
   (Words: Tateki Owada 大和田建樹)
    /Scottish Air(スコットランド民謡)
      = Coming Through the Rye)
    (日本語歌詞からの英訳:中野一郎)


1.夕空はれて あきかぜふき

  Clearing is the evening sky,
  fresh is autumn breeze, 
     (中野一郎訳―上記の日本語からの英訳)

  /If a body meet a body, Comin’ thro’ the rye, 
     (原曲の「英語歌詞」)


つきかげ落ちて 鈴虫なき

Bell-crickets sing in the moonlit fields so near,

/If a body kiss a body
Need a body cry?


おもかげ遠し 故郷のそら

How is my home town far from here?

Ev’ry lassie has her laddie, Nane, they say, ha’e I;


ああわが父母 いかにおわす

How are my parents, are they all right?

   Yet a’ the lads they smile on me,
    When comin’ thro’ the rye.

      (英訳:中野一郎 /
        原曲 Comin’ thro’ the Ryeの歌詞)

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2.すみゆく水に
  秋萩たれ
  玉なす露は
  すすきに満つ
  おもえば 似たり
  故郷の野辺
  あゝ わが兄弟(はらから)
    たれと遊ぶ




・故郷の廃家
   (1907,  中等教育唱歌集) 

   Ruined House In My Dear Home Town
   (Words by Kyukei Indoh犬童球渓、
    Music by Hays)
      英訳:中野一郎
      U.S.A.: My Dear Old Sunny Home


1.幾年(いくとせ)ふるさと 来てみれば

  I’m coming, I’m coming to my home town, here, 
       (中野一郎訳―上記の日本語からの英訳)

咲く花 鳴く鳥 そよぐ風
  Blooming flowers, singing birds, oh, soft breeze on high,

門辺(かどべ)の小川の ささやきも
  Oh, the brook is gently running o’er the fields so near,

なれにし昔に 変らね ど
  All are quite the same as they were before,

あれたる 我が家に
  Oh, no, that’s our ruined house!

住む人 絶えてなく
  Nobody, nobody’s here!


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2.昔を語るか そよぐ風
  昔をうつすか 澄める水
  朝夕かたみに 手をとり て
  遊びし友人(ともびと)いまいずこ
  さびしき故郷(ふるさと)や
  さびしき我家(わがいえ)や


● 人間は半分悪人、半分善人
       (2003-2 致知. pp24-27)


生きている限り生き抜きたい 新藤兼人
―90歳にして現役、
映画監督として二人目の文化勲章受賞

・渇いた土は私たちの心です。
渇いた心に水をひたすら掛け続ける。
これが人生です。

・自分たちの心の原点から
搾り出したようなテーマについて、
もうこれが最後だ
と思って
渾身を込めて作品にする。
こういう精神的な基盤に立って
仕事をすれば、
間違いなく生きてゆける。

・人間は矛盾だらけの、
たくさんの罪を背負った、
汚れた存在です。
汚れたままでは
何か気持ちが悪いから、
なんとかして
その汚れを落としたいと思って、
生き方を探求するようになるのです。
汚れを少しでも落としたい
と思ってあくせくする。
それが「生きる」ということです。
人間は半分悪人で、
半分善人です。
悪人の要素があるから
悪人になりたくないという
善なるこころが働くのです。

・高邁な理論を述べる政治家や学者も汚れています。
汚れているから、
それが思索になり思想として表現できるのです。
いわゆる庶民と言われる人たちは
立派な哲学は持っていないけれども、
生き方そのものが哲学になっています。
庶民は
自分で自分の体系をさぐることはできないけれど、
無意識にそれを探って生きている。
「生きる」という営み自体が
哲学をすることになっている庶民は、
非常に尊い、高い位置に生きています。


● 脳を鍛える:音読とディクテーション
                       (致知 2002-07. pp40-43.)


 一日20分の音読で前頭葉が活性化する。
  脳は自分で鍛える。  
                川島隆太(東北大学教授)

・人が他の動物と違う点は、
言葉と数の概念を持つことができたという二点。

・音読は
脳の活性化(脳を働かせるの)に効果がある。
意味情報を目で見て、
口から音韻情報で出力しているから。
つまり二つのシステムを使っているから。

・耳で聞いた音韻情報を
書き取るディクテーションも効果がある。
音韻情報の入力と意味情報の出力で、
二つのシステムを使っている。

・写経の場合は、
意味情報の入力と意味情報の出力で、
一つのシステムしか使っていない。
普通の会話の場合は、
音韻情報の入力と音韻情報の出力で、
一つのシステムしか使っていない。

・音読は 
一日10分から20分でよい。
ただし毎日おこなうことがポイント。

・肉体のウェルネスのためには、
運動が一番だ。
同じように
脳のウェルネスのためには
音読が「脳の全身運動」となる。

・具体的には、
毎日違った文字情報が入ってくる
「新聞の音読」がおすすめ。


● 病気が逃げてゆく:
指先を刺激して血流を正常に戻す
   (致知 2002-11. pp 54-61.)


 医療の新しい道を探る

     ―「福田−安保」理論:自律神経療法
     ―精神的負担を取り除き、
        自律神経と血流を正常に戻せば
        多くの難病が治癒する。

              福田稔(医師)、
              安保徹(新潟大学教授)

・爪もみ療法:
免疫力が高まり、
病気が逃げてゆく―
爪の両脇をギュッともんで刺激する。
親指と人差し指で
爪の生え際を両方からつまんで
「少し痛いな」と感じる程度にもむ。

・よく働きよく学んでよく遊ぶ―
自律神経の働きを
正常にするためのアドバイス:
  1. 薬をやめる
  2. 指先を刺激する
  3. 適度な運動をする
  4. ぬるめのお湯にゆったりつかる
  5. 乾布摩擦・冷水摩擦をする
  6. ストレスとうまくつきあう

これをやれば、
血流がよくなり、
病気にかかりにくくなる。

・花粉症も、
本当は薬に頼るのではなくて、
血行をよくし
排泄能力をつけることが先決です。


● The Arrow and the Song ― H. W. Longfellow

1. I shot an arrow into the air,
It fell to earth, I knew not where;
For, so swiftly it flew, the sight
Could not follow it in its flight.

2. I breathed a song into the air.
It fell to earth I knew not where:
  For who has sight so keen and strong,
That it can follow the flight of song?

3. Long, long afterward, in an oak
I found the arrow, still unbroke;
And the song, from beginning to end,
I found again in the heart of a friend.


NOTES
1. into the air= into the sky.
to earth=to the earth.
I knew not where=somewhere I did not know.
the sight could...= that the sight could not follow its flight.
2. breathed=sang; whispered.
3. unbroke = unbroken. the song i.e. Object of 'I found'.
                     (by 秋山平吾先生)


弓と歌

1.大空に放ちたる矢は,
地に落ちていずこへゆきし,
迅(と)く飛び去りて
眼もて追うをえざれば。

2.大空にうたえる歌は
地に落ちていずこへゆきし,
 誰(た)がその調べ
めざとくも追うをえん。

3.幾月日ながれ去り
見出(みいで)たり樫(かし)の木に
もとのままなるかの一矢
始めより終わりまで
友の心にかの歌を。
         (邦訳:秋山平吾先生)



1980年代の前半の頃、
横浜時事英語クラブで
秋山平吾先生の英詩に関する
ご講演をお聞きし
ご著書までも贈呈いただきました:
『英詩の園』(1981. 東京:千城)。

上記のLongfellowの詩の内容は
このご著書からの引用です。

○ この詩の別の和訳を探していました。
小学校のころ学習した七五調の歌詞が
気になっていました―
そしてついに2002年11月に「再見」しました:

矢と歌

1.空にはなちし  わがそ矢は
  あわれいずこに 落ちにけん
  ときいきおいに まなこすら
  その行く末を  見ざりけり

2.空にとなえし  わが歌は
  あわれいずこに 落ちにけん
  いかに目ざとき 人とても
  声の行くえの  見えんやは

3.遠くそののち  かしの木に
  矢はまだおれで とどまりぬ
  歌のもと末   ふたたびも
  友の心に    あらわれぬ
          (訳者 不詳)

(出所:1947年度からの小学校六年生用国語教科書
―上記の訳詞はうろおぼえになっていましたので、
長い間正規の訳詞を探していましたところ、
近藤雅子さん(横浜時事英語クラブ)から
正規の訳詞をご恵贈いただくことができました。)


○ 若干の考察:
*たいていの日本人には
七五調、七七調、五七調などのリズム感が刷り込まれている。
(例:うさぎと亀の歌―七五調)

*たいていの英米人には
Nursery Rhymeのリズム感が刷り込まれている。
(例:Humpty-Dumpty 英国の伝承童謡)

*たいていの日本人は
英米の多くの詩歌に潜在している
Rhymeの心地よさを感得できない。

*たいていの英米人は
日本の多くの詩歌・和歌・俳句に潜在している
七五調などの心地よいリズム感を感得できない。

*日本の詩歌・和歌・俳句などを英訳するとき
多くの英米人の共感を呼ぶためには、
(1)詞の内容をきちんと伝えること、
(2)詞のシラブルを七五調などに
   合わせる苦労をするよりは、
   ライムを織り込むようにする
   ―そうすれば
     おおかたの英米人の耳には
     心地よく響くらしい。

*英米の詩歌を和訳するとき
多くの日本人の共感を呼ぶためには、
(1)詞の内容をきちんと伝えること、
(2)詞を七五調、七七調、五七調などにした
和訳にすれば、
おおかたの日本人の耳には
心地よく響くようだ。
 (例 Pippa’s Song by Robert Browning ―
    春の朝  上田 敏 訳の七七調)


● 英作文の練習をしてみました。
   「どきっ」とするインパクト感が
   茨木のり子さんの詩文にはあります。
   これを英作文のための題材にしてみました:



(原詩):

自分の感受性くらい


ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて

気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか

苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし

初心消えかかるのを
暮しのせいにはするな
そもそもが  ひよわな志にすぎなかった

駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄

自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ

  ―芝木のり子 (1926-2006).『自分の感受性くらい』 花神社.1977.



(英作文トライアル):

自分の感受性くらい
At Least the Sensitivity of Yours, Cultivate by Yourself


ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて
Don’t blame anybody else for your fault.
You have let the fountainhead of your mentality
Growing parched through your negligence in failing to
Supply it with water.


気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか
Don’t blame any friend of yours
For your nasty temper developed recently.
Which of you all-you or your friend-has lost a flexible way of thinking?


苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし
Don’t blame any close relative of yours
For your feeling irritated.
“It is me who was poor at anything.”


初心消えかかるのを
暮しのせいにはするな
そもそもが  ひよわな志にすぎなかった
Now your original intention has come near to disappearance.
Don’t attribute it to a hand-to-mouth life of yours.
It was by nature nothing but a feeble-spirited intention of yours.


駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄
Don’t attribute everything unfavorable for you to the way things are.
Don’t degrade the dignity of your life,
 which you will find could be glimmering, scantily left in your
sensitivity.


自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ
You fool,
At Least the Sensitivity of Yours,
Cultivate by Yourself,

―芝木のり子 (1926-2006).『自分の感受性くらい』花神社.1977.
―Noriko Ibaragi (1926-2006).
   At Least the Sensitivity of Yours, Cultivate by Yourself 1977.


※ 英訳ってむつかしいものですね。支離滅裂です。
   全滅に近い敗北感です。「わずかに光る尊厳の放棄」
   のところは、私には特に難解です。
   茨木のり子のいろいろな詩集が
   いま書店のなかでおおきなスペースをしめて
   います。静かに茨木ブームは続いているようです。


● あとがき Postscript

日本生産性本部(現、社会経済生産性本部)の
マーケティングマスターコースにて学んだときに
お世話になりました清澤達夫先生(現在は聖学院
大学政治経済学部にご勤務)から、先生が
ご構成されました
『(西堀哲学の集大成)技士道十五ヶ条(ものづくり
を極める術)』(朝日文庫に9−1、2008)をご贈呈
いただきました。

以下に、尊敬しております西堀栄三郎先生の
技士道十五ヶ条
をご紹介させていただきたくお願い申し上げます:


技士道十五ヶ条

古来、わが国には、武士に武士道があった。西洋には、騎士に騎士道があった。そこ
で私は、技術者がよるべき道徳律、技術者としてのあるべき姿、良心に恥じないための
行動体系として、以下「技士道」を提唱したい。
「道」とは人間の振る舞いの
規韓綱領を指すものである。


1. 技術に携わる者は、「大自然」の法則に背いては何もできないことを認識する。
2. 技術に携わる者は、感謝して自然の恵みを受ける。
3. 技術に携わる者は、人倫に背く目的には毅然とした態度で臨み、いかなることが
    あっても屈してはならない。
4. 技術に携わる者は、「良心」の養育に努める。
5. 技術に携わる者は、常に顧客志向であらねばならない。
6. 技術に携わる者は、常に注意深く、微かな異変、差異をも見逃さない。
7. 技術に携わる者は、創造性、とくに独創性を尊び、科学・技術の全分野に注目する。
8. 技術に携わる者は、論理的、唯物論的になりやすい傾向を戒め、精神的向上に励む。
9. 技術に携わる者は、「仁」の精神で他の技術に携わる者を尊重し、相互援助する。
10. 技術に携わる者は、強い「仕事愛」をもって、骨身を惜しまず、取り越し苦労を
     せず、困難を克服することを喜びとする。
11. 技術に携わる者は、責任転嫁を許さない。,
12. 技術に携わる者は、企業の発展において技術がいかに大切であるかを認識し、経
     済への影響を考える。
13. 技術に携わる者は、失敗を恐れず、常に楽観的見地で未来を考える。
14. 技術に携わる者は、技術の結果が未来社会や子々孫々にいかに影響を及ぼすか、
     公害、安全、資源などから洞察、予見する。
15, 技術に携わる者は、勇気をもち、常に新しい技術の開発に精進する。

このような人類に共通する理念を技術者はいつも心の底にもっていて、
それにいたる道の第一歩として、いま何をなすべきか
を常に問い続けていく姿勢が必要なのではないかと思う。
技術者には、自分こそが人類の未来を切り開いてゆくのだという
自負と気概をもつことが要求されているのである。

● 写真: 新宿御苑―山崎正昭さまからお贈りいただきました。



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